まずは根源的な質問です
人間をはじめとする全ての生き物は生まれてきた以上必ず「死」を迎えます。
この「死を迎える」事は人類が猿から進化して以来「生を授かる」事と表裏一体の命題として存在してきました。そして「死」は、ネアンデルタール人の頃から「死者を悼む=葬送儀礼」を通して一定の意味づけをするようになったのです。
その後人類は宗教を通して「死と死後の世界」を見つめるようになり「習俗」としての葬送から「宗教行為」としての葬送を行うようになりました。いわゆる「鎮魂する」「供養する」という概念が発生したのです。その中で「遺骸を納め」「死者を記憶し」「先祖を顕彰」する為の道具が発明されました。これが世界各地、宗教習慣習俗によって違いはありますが、「お墓」として多くの地域・民族によって採用されていると思われます。
この「死を迎える」事は人類が猿から進化して以来「生を授かる」事と表裏一体の命題として存在してきました。そして「死」は、ネアンデルタール人の頃から「死者を悼む=葬送儀礼」を通して一定の意味づけをするようになったのです。
その後人類は宗教を通して「死と死後の世界」を見つめるようになり「習俗」としての葬送から「宗教行為」としての葬送を行うようになりました。いわゆる「鎮魂する」「供養する」という概念が発生したのです。その中で「遺骸を納め」「死者を記憶し」「先祖を顕彰」する為の道具が発明されました。これが世界各地、宗教習慣習俗によって違いはありますが、「お墓」として多くの地域・民族によって採用されていると思われます。
お墓には3つの意義があると考えられます。
①精神的(宗教的)意義
世界中の宗教・習俗の中で「死」は常に脅威である一方、死者は畏敬の対象として丁重に扱われてきました。そしてその気持ちの表れの一つが「お墓」なのです。エジプトのピラミッドや秦の始皇帝の陵墓・日本の古墳など当時の権力者だけでなく、庶民の個人墓や一族墓も全て死者への想いを込めて建立されてきました。
世界中の宗教・習俗の中で「死」は常に脅威である一方、死者は畏敬の対象として丁重に扱われてきました。そしてその気持ちの表れの一つが「お墓」なのです。エジプトのピラミッドや秦の始皇帝の陵墓・日本の古墳など当時の権力者だけでなく、庶民の個人墓や一族墓も全て死者への想いを込めて建立されてきました。
そして現代、これまでの宗教行為の一環としてとしてでなく、一人の人間として故人を想い、故人と対話し、先祖と出会い、子や孫と語らえる場であるお墓は「お墓=癒しの空間」としての意義が再認識されています。
※宗教・宗旨宗派によっては、お墓を作らずそれに代わる方法で死者を丁重に扱うものもあります。
※宗教・宗旨宗派によっては、お墓を作らずそれに代わる方法で死者を丁重に扱うものもあります。
②物理的意義
現在日本の法律では人間の遺体は「荼毘に付す=火葬する」のが一般的となっていて、遺族はそのお骨をどこかに納めなければいけません。そしてその収納先として「お墓」が一般的の施設となっています。
ただ最近では「樹木墓」「納骨堂」「合葬墓」「手元供養」「散骨」などの施設(様式)がマスコミ等でも取り上げられていますが、
「恒久的である」=樹木墓×
「借り物ではない」=納骨堂×
「他者と一緒にならない」=合葬墓×
「紛失破損しない」=手元供養×
「雲散霧消しない」=散骨×
といったことからも「お骨の安心できる収納場所」としても「お墓」は必要となっています。
※お骨の収納については、地方によりさまざまな様式があります。
「他者と一緒にならない」=合葬墓×
「紛失破損しない」=手元供養×
「雲散霧消しない」=散骨×
といったことからも「お骨の安心できる収納場所」としても「お墓」は必要となっています。
※お骨の収納については、地方によりさまざまな様式があります。
③社会的意義
精神的・物理的な意義以外にも、お墓には意義があります。それは「家の財産として」の意義です。
精神的・物理的な意義以外にも、お墓には意義があります。それは「家の財産として」の意義です。
現代の日本のお墓はいわゆる「家墓」ですので、子孫に継承していく財産であります。特に法律上も【祭司財産】として認められており、相続税の対象から外されております。
また、一部の地域では
「お墓を継ぐ」=「家を継ぐ」=「一人前になる」
という価値観が残っており、その共同体の構成員としての必要条件になっている場合もあります。
いずれにしても自分の肉親の遺骨をお墓に安置し、供養するという行為は、これまでの日本社会においては「社会構成員として当たり前の行為」であったのです。
※現代ではさまざまな価値観があり、上記の価値観もその一部です。
①物理的には‥‥
地球上には金属やチタン、セラミックなど様々な素材がありますが、その中で恒久的に品質保持できる最も長持ちする素材だからです。
②民俗学的には‥‥
洋の東西を問わず、人間はあらゆるものに【神性】を見出してきましたが、その中でも「石」は、その大きさ・硬さから最も早いうちから「神聖なもの」として認識され、巨石信仰や山岳信仰へと繋がっていきました。そしてその石をもって墓を作り、個人の象徴や生と死を分かつ境界石としてきました。
特に日本国内でいえば、日本書紀の中で『現世』と『黄泉の国』を分けていた境界が石だったから【黄泉戸大神・千引岩】という事もありますが、古代から日本人も各所において巨石信仰を持っており、それが墓石へと繋がっていったと考えられます。
特に日本国内でいえば、日本書紀の中で『現世』と『黄泉の国』を分けていた境界が石だったから【黄泉戸大神・千引岩】という事もありますが、古代から日本人も各所において巨石信仰を持っており、それが墓石へと繋がっていったと考えられます。